第一次 ①<火事では、どんなものがなくなるのかな>
(Youtube等で火事の動画を見せる。ただし、事前に目を通し児童がショックを受けないような内容にする。)
- 家が燃えている。大変だ。
<火事では、どんなものがなくなるのかな>
(目に見えるものと見えないものに分けて板書する。)
- 家自体も、命までもなくなる。
- 楽しかった思い出も消えてしまう。
○この中でなくなっていいものはありますか。
- 1つもない。
- 全部自分の大切なものだ。
1時間のまとめ
火事では家などの目に見えるものや思い出など目に見えないものがなくなってしまう。大切なものがなくなる火事はとても怖いものだ。
第一次②③<自分たちの小学校には火事に備えてどのようなものがあるのかな>
- 火事の様子はとても怖かった。
- この学校には理科室や家庭科室があって、火事になる可能性はある。
- 学校の火事への用意は大丈夫なのかな
<自分たちの小学校には火事に備えてどのようなものがあるのかな> (2時間続き)
(学校内の地図に消火設備を書き込んでいく。事前に設備を紹介し、マーク等を決めておくとよい。)
- 消火栓が用意されている。学校中にある。
- よく見ると天井に丸い熱感知器がたくさんある。
(1時間目で調べ、休み時間までに集約する。2時間目で気づいたことを交流させる。)
- 熱感知器は一番多く、教室に2つある。
- 学校内にはいろいろなところに消火設備がある。
- 理科室や家庭科室の周りには特に多い。
1時間のまとめ
自分たちの小学校では、火事に備えて消火器、消火栓を配置したり、熱を感じる熱感知器など設置したりするなどたくさんのものが用意されている。
第二次①《消防士さんはどうして素早くかけつけ、消火することができるのかな》
(火事の燃え広がりの時間と様子を提示する。)
- 火はあっという間に大きくなるんだ。
- 備えはたくさんあるけど心配だ。
(1年間の火事件数の全焼件数を比較した表を見せる。それぞれの市町村の消防局HPに掲載されている場合が多いです。また、火事の件数に比べて、全焼した件数は格段に少ないはずです。令和2年のある市の火事件数と全焼件数は以下の通りです。)
【1年間の火事件数 … 75件 1年間の全焼件数 … 6件】
- あんなに火事の燃え広がりは早いのに、どうして全焼件数が少ないんだろう。
- 消防士さんたちの消火が素早いのかもしれない。
(消防士の到着が平均5分であることを伝える。もしかしたら市によって時間に多少のズレはあるかもしれません。)
- 連絡してからとても早く着いている。
- 消火だけではなくて現場に着くのも素早いんだ。
- せるのには何か秘密があるのではないかな。
《消防士さんはどうして素早くかけつけ、消火することができるのかな》
(児童に予想させる。板書は意識して協力と準備に分けていく。カテゴリ分けは児童とやりとりしながら作っていと良い。)
協力
- 電話がかかってきてすぐに消防車に連絡が来るのではないかな。
- すぐに駆け付けられるようにいろんな場所にスタンバイしているのかな。
準備
- いざというときすぐに動けるように、訓練をしている。
- 警察と同じように、いつ電話がかかってきてもいいように24時間交代で待っていると思う。
1時間のまとめ
消防士さんがすばやくかけつけ消化することができるのは、たくさんの協力と準備をしているからだと思う。
第二次②<素早くかけつけ消火するために、消防士さんはどんな協力、準備をしているか調べよう>
(前時の予想を検証していく。)
<素早くかけつけ消火するために、消防士さんはどんな協力、準備をしている調べよう>
(教科書、副読本等で①協力と②準備の視点で何をしているのか調べていく。ノートに整理させる、穴埋めワークシートを使用するなど実態に合わせて書かせる。)
協力
- 119番すると消防指令センターから連絡があり、いろんなところに連絡がいく。
- 電力会社、ガス会社、水道局にも連絡がいく。
- 消防団の人も駆けつける。
準備
- 防火服を着て、消防車で出動する。
- 24時間体制で勤務し、毎日訓練、点検を行う。
- 消防署がいろんなところに作られている。
○こんなにたくさん協力や準備をして素早く消火するのは何でかな。
- 火事でみんなが悲しい思いをしないためだ。
- みんなの安全を守るためだ。
1時間のまとめ
・やはり多くの協力と準備をしていた。素早くかけつけ消火するのは、みんなの安全を守るためだ。
第二次③④<消防署を見学しよう>
(書籍だけでは十分調べられない場合は見学に行く。早着替え等、生でしか見られないものを事前に見せてもらえるように依頼しておくとよい。)
第二次⑤<消防署にはどんな協力、準備の工夫があったかな>
(見学で見つけたことをグループごとにカードに書き、グループ内でそのカードが①協力か②準備か③その他かを検討し、黒板に貼りに来させる。基本的に見つけたことはクラス全員が見学で聞いたことであるため、カテゴリ分けや、その良さや意味などを考えさせるなど単なる事実の羅列にならないように配慮したい。)
1時間のまとめ
協力、準備について、どんなことをしていたか見学でもっと詳しく確かめられた。やはり思った通りみんなの安全のため素早さを大切にしている。
第二次⑥<消防士さんは現場に到着したらまず何をするのかな>
(前時の振り返りで消防士は素早さ、安全を守ることを大切にしていると確認。なお、この時間はゲストティーチャーに来てもらって、やり取りしながら進めると火事現場の空気も伝わって良いと思います。)
○火事が起こって連絡を受けた消防士さんが現場に到着しました。(写真①を提示。※下記画像参照)あなたたちが消防士だったら、現場に到着したら、まず何をしますか。
- 真っ先に火を消す。
- 10分で家が全焼すると勉強した。
○これかな。(写真②を提示。※下記画像参照)みんな同じ考えですか。
- そうそう
(課題について意識を高めるために、まず火を消したい、消さないといけないという思いを高めておく。)
○実は、本物の消防士さんは現場に着いたらすぐに火を消さないそうです。
- えー。何で?
(写真と写真を放し、真ん中に「?」を書く)
- 早く消さないと家がすぐ燃えてしまうよ。
- いったい何をするんだろう。
<消防士さんは現場に到着したらまず何をするのかな>
- 火事の原因を調査するために情報を集めるのではないかな。
- 周りの人たちを安全な場所に避難させるのではないかな。
(予想として出た考えを全体で整理、検討した後に、考えを焦点化するために、実際の現場を再現したイラストを見せる。なおイラストの後方にはちゃんと消火の準備をしている様子もあるので、消火の準備と聞き取りを同時に行っていることに留意したい。)
- やはり情報を集めている。
- 消防士さんが家の方を指さして、住民の人と何か話している。
- もしかしてまだ人が残っていないか聞いているのではないかな。
(消防士さんの話や手紙で検証する。)
- 思った通り火事の中に人が残っていないか聞くことをしているんだ。
- 消火の水の勢いはとても強いから人間が残っていたら危ないんだね。
(ゲストティーチャーに来てもらっている場合は、実際に火事の中に人が残っていたらどうするのか、到着して短時間で全てを行う火事現場の臨場感、消防士の使命感などを語ってもらってもと良いと思います。)
1時間のまとめ
消防士さんが現場に到着したら、火事の中に人が残っていないか聞き取りをする。それもみんなの安全を守ることにつながっていた。消防士さんたちはぼくみんなの安全を守るために必死で頑張ってくれているんだ。
第三次①《消防士さんはどうして素早くかけつけ、消火することができるのかな》
(学習してきたことを新聞等にまとめる。消防士の工夫の凄さや使命感などにフォーカスできると良いと思います。)
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